16.副詞節を導く
副詞節とは「主語・述語関係を含む付加語」である。この副詞節を導くには、主に従属接続詞が使われる。そして、その種類は意味の上から次のように分けられる。
1)場所を表す 2)時を表す 3)原因・理由を表す 4)結果を表す 5)様態を表す
6)条件を表す 7)目的を表す 8)譲歩を表す 9)制限を表す 10)比較・対象を表す
11)比例・照応を表す
このように種類はさまざまであるが、「主語・述語関係を含む付加語=副詞節」
これはしっかり押さえておいて欲しい。
■例を挙げてみよう
例1) | 私が彼を訪ねる時、 | 彼は | いつも | 忙しい。 |
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付 | S | 述⇒形容詞⇒P |
この文章は述語が動詞ではないので、be動詞を使い S+V(be)+P の文型で表せる。
では、この文章の 付 の内容を見てみよう。
ここには「私が 訪ねる」という主語・述語関係を含んでいる。付加語であり主語・述語関係を含んでいるのだから副詞節。「・・時」を表す副詞節は、従属接続詞whenを使って導けば良い。
私が彼を訪ねる時 ⇒ when I visit him したがって
When I visit him, | he | is | always | busy. | となる。 |
付 | S | V(be) | P |
「いつも⇒always」は純粋な副詞である。度数を表す純粋な副詞は「be動詞の後、一般動詞の前」に置けば良い。
例2) | もし彼が来たら、 | 私は | 彼と | テニスを | するつもりだ。 |
付 | S | 付 | O(直) | V(完他)+助動詞 |
この文章は述語が完全他動詞なので S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
では、この文章の初めの 付 の内容を見てみよう。
ここには「彼が 来た」という主語・述語関係を含んでいる。付加語であり主語・述語関係を含んでいるのだから副詞節。「もし・・なら」を表す副詞節は、従属接続詞ifを使って導けば良い。
もし彼が来たら ⇒ if he comes したがって
If he comes, | I'll | play |
tennis |
with him. | となる。 |
付 | S+助動詞 | V(完他) | O(直) | 付 |
「時」や「条件」を表す副詞節の場合、未来のことも現在形で表す。
例3) | (私達は)貧しいけれども、 | 私達は | 幸せだ。 |
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付 | S | 述⇒形容動詞⇒P |
この文章は述語が動詞ではないので、S+V(be)+P の文型で表せる。
では、この文章の 付 の内容を見てみよう。
ここには「私達は 貧しい」という主語・述語関係を含んでいる。付加語であり主語・述語関係を含んでいるのだから副詞節。「・・だけれども」を表す副詞節は従属接続詞thoughを使って導けば良い。
私達は貧しいけれども ⇒ though we are poor したがって
We | are | happy | though we are poor. | となる。 |
S | V(be) | P | 付 |
副詞節は主節の前後どちらに置いてもいいが、会話では文頭に出すことは少ない。
以上、副詞節は主に従属接続詞によってこのように導かれる。
場所を表す副詞節を導くものとして関係副詞whereがある。