14-1.名詞節を導く従属接続詞that

この従属接続詞 that は名詞節を導く接続詞として使われる。
つまり、主語・述語関係を持つ節が名詞(主語、補語、目的語)として使われる場合に、この that で導くのである。

■例を挙げてみよう

例1) 彼がそこに居たのは 本当だ。

S 述⇒形容動詞⇒C

この文章は述語が動詞ではないので、be動詞を使い S+V(be)+C の文型で表せる。
では、この文章の S の内容を見てみよう。ここには「彼が 居た」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「・・・の」と名詞化することにより S を構成している。
名詞節なのだから、従属接続詞 that を使って導けば良い。

 

彼がそこに居たの ⇒⇒⇒ that he was there

 

したがって、

 

That he was there is true.
S V(be) C

ただ、頭でっかちを嫌う英語では、仮主語 it を使って、 It is true that he was there. とする方が望ましい。

例2) 問題は 彼が若すぎることだ。
  S 述⇒(名詞+助動詞)⇒P

この文章は述語が動詞ではないので、be動詞を使い S+V(be)+P の文型で表せる。
では、この文章の P の内容を見てみよう。
ここには「彼が 若すぎる」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「・・・こと」と名詞化することにより P を構成している。やはり名詞節なのだから、従属接続詞 that を使って導けば良い。

 

彼が若すぎること ⇒⇒⇒ that he is too young

 

したがって、

 

The problem is that he is too young. となる。
S V(be) P  
例3) 私は 彼女が猫を飼っているのを 知っている。

S O(直) V(完他)

この文章は述語が完全他動詞なので S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
では、この文章の O(直) の内容を見てみよう。
ここには「彼女が 飼っている」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「・・・の」と名詞化することにより O(直) を構成している。
やはり名詞節なのだから、従属接続詞 that を使って導けば良い。

 

彼女が猫を飼っているの ⇒⇒⇒ that she has a cat

 

したがって、

 

I know that she has a cat. となる。
S V(完他) O(直)  
例4) 私は 彼は正直だと 思う。

S O(直) V(完他)

この文章は述語が完全他動詞なので S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
では、この文章の O(直) の内容を見てみよう。
ここには「彼は 正直だ」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「・・・と」と名詞化することにより O(直) を構成している。
やはり名詞節なのだから、従属接続詞 that を使って導けば良い。

 

彼は正直だと ⇒⇒⇒ that he is kind

 

したがって、

 

I think that he is kind. となる。
S V(完他) O(直)  

この例のように O(直)が S+V(be)+P で構成されているなら、その文章は S+V(完他)+O(直)+C の文型に変換できる。

O(直)の that he is kind は
  S V(be) C
   
  him   kind と変えられて、
  O(直)   C
I think him kind. となる。
S V(完他) O(直) C  

 

名詞になる節なのだから、基本的にはこのように使われる。