5-2.文型2 S + V(完自)

述語が完全自動詞の時の文型

述語が完全自動詞である場合、述語とその自動詞だけで文意は成立する。
したがって S+V(完自) という文型になる。
他に語があれば、それは付加語となるのは言うまでもない。

例1) 鳥が 飛ぶ。
  S V(完自)

【解説】

S⇒鳥が V⇒飛ぶ。この文章の述語「飛ぶ」は完全自動詞である。
だから、S+V(完自)の形で表す。

 

したがって、

S V(完自)  
鳥が 飛ぶ このように単語を並べればよい。
Birds fly  

 

ゆえに、Birds fly.となる。

例2) 彼は たいへん 速く 走る。
  S
V(完自)

【解説】

S⇒彼は  V⇒走る。この文章の述語「走る」は完全自動詞である。だから、S+V(完自)の形で表す。これで文型は終了するが、まだ「たいへん」 と「速く」が残っている。この「速く」は述語動詞「走る」を修飾する副詞だから付加語である。英語では形容詞・形容動詞の連用形は副詞として扱われる。 (日本語と英語の対比の品詞の比較の副詞を参考)また、「たいへん」は付加語の「速く」を修飾する純粋な副詞である。ここは単語単独での修飾だから、前か ら後への修飾をすれば良い。

 

したがって、

S V(完自)
 
彼は 走る たいへん 速く このように単語を並べればよい。
He runs very
fast  

 

ゆえに、He runs very fast.となる。runsのsは三単現のsである。付け忘れのないように!

例3) 父は 毎日 公園を 散歩する。
  S V(完自)

【解説】

S⇒父は  V⇒散歩する。この文章の述語「散歩する」は完全自動詞である。
だから、S+V(完自)の形で表す。これで文型は終了するが、まだ「毎日」と「公園を」が残っている。これらは述語動詞「散歩する」を修飾する副詞的語句 だから付加語である。「毎日」は「名詞単独」だから、前置詞は不要。「公園を」は「名詞(公園)+助詞(を)」だから、この助詞は前置詞になる。

付加後であり 名詞(公園) 助詞(を) のとき
   
英訳すると 前置詞(in) 名詞(the park) になる。

 

したがって、

 

S V(完自)  
父は 散歩する 公園を 毎日 このように単語を並べればよい。
Father walks in the park every day  

ゆえに、Father walks in the park every day.となる。やはりwalksのsは三単現のsである。付け忘れのないように。また、付加語も基本的に述語動詞に対して必要な方を優先させて置く。通 常この「散歩する」という動作に対しては日時より場所の方が必要なので、置く順は(場所>日時)となる。

 

「存在する」という意味の完全自動詞「ある・いる」が述語である文章について。
これはbe動詞を使う。完全自動詞としてのbe動詞

例4) 彼は この部屋に いる。
  S V(完自)

【解説】

S⇒彼は  V⇒いる。この文章の述語「いる」は完全自動詞である。だから、S+V(完自)の形で表す。この「いる」は「存在する」の意味の完全自動詞だ からbe動詞を使う。これで文型は終了するが、まだ「この部屋に」が残っている。これは述語動詞「いる」を修飾する副詞的語句だから付加語である。そし て、これは「名詞(この部屋)+助詞(に)」だから、この助詞は前置詞になる。

付加後であり 名詞(この部屋) 助詞(に) のとき

 
英訳すると 前置詞(in) 名詞(this room) になる。

 

したがって、

 

S V(完自)  
彼は いる この部屋に このように単語を並べればよい。
He is in this room  

 

ゆえに、He is in this room.となる。

■be動詞の使い方は2通り

①述語が動詞でない時に用いるbe動詞・・・S+V(be)+Pという文型になる。
②「存在する」という意味の完全自動詞「ある・いる」として用いるbe動詞・・
  ・・・S+V(完自)という文型になる。