15-1.形容詞節を導く関係代名詞
■目的格用法
(形容詞節の中で目的語の役割をすべきものが先行詞になった場合)
■例を挙げてみよう。
例1) | 彼は | あなたが良く知っている人です。 |
S | 述⇒(名詞+助動詞)⇒P |
この文章は述語が動詞でないので、be動詞を使い S+V(be)+P の文型で表せる。
では、この文章の P の内容を見てみよう。
ここには「あなたが 知っている」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「人」という名詞を修飾する形容詞節になっている。
まず、先行詞「人」に注目してみると、「先行詞(人)をあなたが良く知っている。」といえる。
つまり、これは形容詞節の中で目的語の役割をすべき「人」が、先行詞として飛び出してしまったものである。
したがって、目的語に関係ある代名詞(⇒目的格用法)whom(「人」だから)を使って形容詞節を導けば良い。
だから、
あなたが良く知っている | 人 | ⇒ | a man | (that) | you know well | ||
したがって、
He | is | a man (that) you know well. | となる。 |
S | V(be) | P |
勿論、形容詞節が名詞を修飾する場合、英語では後ろから前の名詞を修飾する形をとる。
例2) | 私は | 彼女が書いた本を | 持っている。 |
|
S | O(直) | V(完他) |
この文章は述語が完全他動詞なので S+V(完他)+O(直) の文型で表せる。
では、この文章の O(直) の内容を見てみよう。
ここには「彼女が 書いた」という主語・述語関係を含んでいる。そして、これが「本」という名詞を修飾する形容詞節になっている。
まず、先行詞「本」に注目してみると、「先行詞(本)を彼女が書いた。」といえる。
つまり、これは形容詞節の中で目的語の役割をすべき「本」が、先行詞として飛び出してしまったものである。
したがって、目的語に関係ある代名詞(⇒目的格用法)Which(「本」は物だから)を使って形容詞節を導けば良い。
だから、
彼女が書いた | 本 | ⇒ | the book | (which) | she wrote | ||
したがって、
I | have | the book(which) she wrote. | となる。 |
S | V(完他) | O(直) |
この目的格の関係代名詞は省略されることが多い。勿論、形容詞節が名詞を修飾する場合、英語では後ろから前の名詞を修飾する形をとる。
■thatの用法
thatは人・物のいずれも先行詞にできるので、主格の who や which、目的格の whom や which の代わりとして使われる。しかし、この that が好んで使われるのは次の場合である。
①先行詞が最上級の形容詞で修飾されている場合
例)これは 私が持っている最もいい服です。
This is the best dress that I have.
②先行詞が one,all,only,same,any,very,first,last のような限定修飾語を伴っている場合
例)彼は ここに着いた最初の少年です。
He is the first boy that arrived here.
③先行詞が人と物の両方を含んでいる場合
例)そこで遊んでいた子供達と動物達は たいへん 幸せそうに みえた。
Children and animals that were plyeing there looked very happy.
④先行詞が「~thing」の時
⑤疑問詞ではじまる疑問文の時
形容詞節を導くものには、あと関係副詞がある。